追証って何?-信用取引-

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前回は、資産の何倍まで取引ができるの?-信用取引-で、委託保証金率や代用証券について書きました。
今回は追証(おいしょう)という、取引の前に絶対知っておかなければいけないルールを書いていきます。

追証とは

日本の株式相場は基本的に、9:00~11:30 12:30~15:00に開いています。
その時間は株価が常に動いています。

そうすると、信用取引で買い建て(売り建て)している株式が損をしてきたり、代用預かりにしている有価証券が値下がりしてくる事例も出てきます。
損が大きくなってくると、”追加で保証金をいれてください”という事態が起こることがあります。

それが追証です。

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委託保証金維持率とは

資産の何倍まで取引ができるの?-信用取引-では、委託保証金率という信用取引をしたいなら、現金や有価証券を担保に入れてくださいね。というルールを説明しました。

実はこの保証金率というものは、信用取引をしている株式の損や代用預かりに入れている株の株価の上下によって”変動します”

このように、建玉の代金に対する委託保証金の割合が変動によって上下し、時価で評価される事を委託保証金維持率と呼びます。

信用で取引している株式も、代用で預け入れている有価証券等も変動商品です。
割合が変動するのは当たり前のことですよね!

最低委託保証金維持率と追証

信用取引で買い建て(売り建て)をした後、”最低ここまでの委託保証金維持率を保ってくださいね”というのが最低委託保証金維持率と呼ばれます。

最低委託保証金維持率は証券会社によって様々ですが、基本的には20%です。

それを割ってしまうと、”追証”を入れなくてはなりません。

追証が発生してしまった場合は、発生した翌々営業日の12時までに入金が必要になってきます。
(翌々営業日というのは、月曜日に追証が発生した場合、水曜日のことを指します)

追証解消額は、各証券会社によって定められている保証金率に戻る水準の金額必要です。
大体30%のところが多いと思います。

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委託保証金維持率の計算方法

基本的な公式は、このようになります。

委託保証金維持率=(保証金[※現金・代用有価証券]-建玉の評価損[※評価益が出ている場合は0とカウント]-諸経費[※金利や手数料])÷建玉代金×100

※複数の建玉を持っている・持っていた場合。
信用を当日損切りや利益確定していた場合は基本的にはこの公式の分子に加わってきます。
分母の建玉代金は合計となります。

一つ計算例を出してみましょう。
便宜上、今回は諸経費を無視して出します。

400万円買い建てたとします。
保証金を株式で時価350万円分入れました。株式は80%の計算なので、保証金は280万円と計算されます。
280万円÷400万円×100で委託保証金率は70%となります。

[建玉が値下がりした場合]
400万円で買い建てした株が180万円まで下落してしまうと
(280万円[保証金]-220万円[建玉の含み損])÷400万円(建玉代金)×100=15%
となり、追証が発生です。※含み損とは決済していない段階の損の事です。
保証金率が30%だと、60万円必要になってきます。
(280万円-220万円+60万円[追証])÷400万円×100=30%

[代用証券が値下がりした場合]
代用証券が時価350万円から75万円まで値下がりしてしまうと(極端ですが笑)、保証金として60万円の換算になります。
60万円[保証金]÷400万円×100=15%
こちらも追証発生になり、60万円が必要になってきます。

追証の解消方法

解消方法としては

現金を入金する
建玉を決済する(証券会社によって、決済する建玉金額の20~30%を追証金解消に充当できるところがあります)
受け渡し日が間に合うならば、現物で持っている株式を代用預かりに振替する

などこのような方法があります。
証券会社によってルールが違いますので、必ず確認しましょう。

注意点

[入金が間に合わなかったら]

入金締切日時を過ぎた日や翌日などに、保有している信用取引の建玉を強制決済されてしま
うなどが起こります。

[証券会社によってルールが違う]

最低委託保証金維持率の設定は、証券会社によってルールが微妙に違ってきます。
25%で設定している証券会社もありますので、お取引をする前に必ず確認しましょう。

まとめ

この記事では大切な追証のルールについて書きました。
細かな部分は証券会社によって違うので、必ず確認してから取引を始めるのも忘れずにして下さい。

大切なのは、余裕をもって取引をする事です。
信用取引を上手く使っていく為にも、ぜひ追証の基本は覚えておいて頂けたらと思います。

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