そこに預けて大丈夫!?金融機関の内側

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資産運用をしようと思い立ったとき、皆さんは誰かに相談しますか?

ネットで調べて自分の判断でやる!という方もいると思いますが、たいていの方は誰かに相談すると思います。

1.よく行く銀行の窓口の人
2.お世話になっている保険屋さん
3.たまに来る証券会社の営業マン
4.身近の投資に詳しそうな人

こんなところでしょうか?

さて、ここで問題です。

この中で、運用のスペシャリストって何番になるでしょうか?
複数回答OKですので選んでみてください。

正解は、「誰もいない」です。笑

販売のプロではありますが、運用のスペシャリストというわけでは無いのです。

中には、しっかり情報を取り入れて勉強をしている人もいると思います。

しかし肌感覚になりますが、かなり少数だと思います。

この話をすると、たいていの方が

「え?私○○銀行で運用を任せてるんだけど。大丈夫?」
「じゃあ結局どこに相談すればいいの?」

という不安をおっしゃってきます。

そこで今回の記事では、元証券マンの私が考える”投資の初心者”が

・金融機関の使い方
・担当者の見極め方
・なにを参考にすればよいのか

などを書いていきます。
参考にしてみてください。

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金融機関の対面・非対面の違い

まず、対面と非対面の金融機関について軽く説明します。

[対面の金融機関]というのは、

・銀行で言えば窓口がついている銀行(皆さん大体使っているメガバンク地域の信金など)
・店舗を構えて営業マンがいる証券会社(有名な証券会社は大抵対面)

になります。

[非対面の金融機関]

・インターネットバンキング
・ネット証券(私がブログで紹介をしている所など)

になります。

資産運用の観点のメリット・デメリット

[対面の金融機関]

メリット
・担当者がついて、アドバイスや商品の提案をしてもらえる。
・事務手続き(相続なども含め)は、担当者がやり方を教えてくれる。

デメリット
・手数料がネットに比べて高い
・担当者との信頼関係がないと、難しい取引になりやすい

[非対面の金融機関]

メリット
・手数料が対面に比べて安い
・100%自分の意思でおこなえる

デメリット
・担当者はつかないので、自分の判断で全て行える

メリット・デメリットを並べると、

「資産運用を初めてやってみよう」

と思う方は、対面の担当者がついた方が安心となる方も多いと思います。

対面の金融機関の担当者との付き合い方

ではここで、

・資産運用を金融機関(対面)でやっている
・金融機関(対面)で始めようと思っている

という方に、アドバイスです。

対面の金融機関は”担当者(営業マン)”が、色々な商品を提案してきてくれます。

担当者は商品を提案する際に、
1.顧客の意向

2.担当者の手数料(ノルマ)

3.上司から販売をして来いといわれる商品(ノルマ)

の3点を意識します。

ここで担当者によって大体パターンが分かれます。

Aの担当者:なるべく1を優先して2は件数を多く、3の商品を好むようなお客様を探す。

Bの担当者:2を優先。1は関係なく、3は自分のいう事を聞いてくれる人に買っていただく。

Cの担当者:何も考えていない。

この中でAの担当者に出会う事が、対面の金融機関で取引するにおいて重要ですよね。

ただ、こればかりは運になってしまいます。

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Aの担当者だった場合

そしてAの担当者に運よく当たった後は、Aの担当者が相場に詳しいかどうかを見極める必要があります。

見極め方としては、ニュースや金融商品について質問をして、しっかり回答が返ってくるか。
もし返ってこなくても、調べてくれるかです。

何故質問をするの?
正直言って金融機関の営業マンは、経済・相場についてはもちろん、自分がどのような商品を販売しているか理解していない人間がかなり多いです。

新たな商品や複雑な商品を販売する時は研修等を受けるのですが、ただ受けているだけで不明なところを自分で調べる人間は少ないんです。

Bの担当者だった場合

Bの担当者は、会社内でも成績が優秀な方が多い印象です。
所謂”トップセールスマン”というやつですね。

そしてトップなだけあって、話も上手でしょう。

Bの担当者の中でも、2パターンに分かれると思っています。

[株式や経済に詳しい人]
情報提供をしてもらうために、WIN-WINの関係になる事が一つの手だと思います。
担当者のいう事をある程度聞いてあげるなどですね。

[株式や経済に詳しくない人]
セールスに特化している人です。
セールスがうまくて知識が全くない人って、結構いたりします。

このパターンは一番厄介です。

口がうまいですからね。

話していて違和感があるようならば、一線引くのが吉でしょう。

Cの担当者だった場合

目先のノルマしか考えていなく、経済の知識もあまりないタイプです。

しかし、

・今日の相場がどうなりそうか、昨日の米国市場の様子がどうだったか

などは知っているはずです。

株式市場や経済状況の把握の為に、情報の提供をしてもらうと良いでしょう。

また”新商品のパンフレット“などを、すぐに出してくる可能性もあります。
(成績が優秀な担当者だと、あえて出さなかったりするんです。)

対面の金融機関では、そこそこの頻度で投資信託や債券など新しい商品が取り扱われます。
そして新しい商品は、大抵販売のノルマがありますのでパンフレットは持っているのです。

そのパンフレットをもらって、ご自身で理解できそうで良いものであれば、投資をしてみるのも良いでしょう。

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このように3パターンで分けてみましたが、良い営業マンに当たるというのはかなりの運が必要になってくる訳です。

大切なお金を預けるのです。

対面の金融機関を使う場合は、しっかりと担当者を分析するべきですね。

担当者との付き合い方での注意点

まず、担当者の目的を把握する事が必要でしょう。

営業マンである担当者の第一の目標は、ノルマの達成です。
お客様のお金を増やす事が目的では無いのです。

これは証券・銀行・保険すべてにおいて言えることだと思います。

証券会社でいえば、お客様のお金がどうなろうと取引をたくさんしていただく事が大事です。

最近は金融庁からの指導もあり、以前よりは過剰な売買をしにくい環境になりました。

しかし、金融機関は何百人もの社員がいるわけです。
指導があるといっても、それで収益を落としていては食っていけない訳ですね。
(間接的な言い方になってしまいますが、そういうことです。笑)

お客様の資産と営業成績は、実際のところ反比例してしまう事も多いです。

お客様のお金を増やしてたくさん取引をいただくという流れができれば、これに越した事は無いです。

ただ冒頭で述べたように担当者は営業マンであって、運用のスペシャリストではありません。

もう一度言いますが、手数料を作るのが仕事であり、お客様のお金を増やす事が仕事では無いのです!

お客様のお金が減ってしまう取引でも、取引をしてもらってお手数料を頂かなくてはならない時もあるのです。

(いや違う!と綺麗事を言う人もいますが)

もちろん全員がそうという訳では無いと思いますが、優秀な営業マンほど、その傾向が顕著に表れていると思います。

その為、担当者は

・手数料をいただく
・預けているだけでも手数料が入ってくる商品(投資信託やファンドラップなど)に、たくさんお金を預けていただく
・誰かお友達を紹介してもらう

大抵はこの3パターンの目的を持っている事を把握しておきましょう。

把握していないと、時間とお金の無駄になってしまう可能性もあります。

また、担当者に嫌われるという最悪なパターンもあります。
(これに関しては、また別で記事にします。)

これからの対面金融機関での取引

そうはいっても、初めて運用する人はどのようにやったら良いかわからないという方も多いと思います。

解決策としては

・頑張ってネットで情報収集をする。
・優秀な担当者に出会う

この2点でしょう。

特に優秀な担当者に出会えたら、良いと思いませんか?

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担当者のベストな出会い方

対面の金融機関は、同じ会社でも店舗によって色がガラッと変わります。

・今まで説明したような、自分たちの利益優先の店舗

・米国のように、信頼を重ねて資金をたくさん預け入れてもらい、一部の方に負担をかけないようにしている店舗

まず良い店舗に当たる事が重要ですね。

ただ、店舗を見極めるなんて不可能です。

その為近道としては、紹介という方法がいいかもしれません。

紹介してもらう

自身の周りで対面の金融機関で取引している方がいる場合は、その人に担当者の感想を聞いてみましょう。

そこで良いイメージを受ければ、一度お会いする為に紹介してもらうのです。

金融機関の営業マンは、新しいお客様になってくれる可能性がある方に出会うという事は、かなり嬉しい事です。

すぐにアポイントが取れるでしょう。

そこで会ってみて判断するのです。

良い営業マンが属しているのであれば、その店舗は良い店舗である可能性も高くなりますからね!
(裏を返すと、悪い店舗の場合上司の判断には逆らえないので。笑)

[注意点]

その際は、しっかりと判断基準を持ってお会いしましょう。

・自身とフィーリングが合って、良い人か
・知識をしっかり持っているか

この2点を意識する事です。

これからお金を預ける可能性がある分、良い人(自分と合う人)でないと、担当者が”敵”に回った時、非常に怖いです。

とんでもない商品や取引を勧めてくる可能性もある訳です。

最後に

記事を見ていただいてわかる通り、対面の金融機関で取引することは”ある意味めんどくさい”と思います。

しかし運用をしないと、おそらく将来かなりの差がついてくる可能性があります。

「将来の為に貯金をしなさい」 こんな風に言われた経験はありますか? 私はあります。皆さんも、もちろんあると思います。 このよう...

初めて運用をしてみようという方は、なるべく非対面の金融機関(ネット証券)で行う事がベストでしょう。

資産運用のニーズが高まっている現在。 やってみようと思っても 「どこで買うの?」 「めんどくさそう」 そう思われる方も多いと...

手数料も安いですし、分からなければ積み立て分散投資という作戦もありますしね。

また私も書いていますが、インターネットなどでも賢い運用のコツなどはいくらでも出ています。
そういった所を参照にするのも良いでしょう。

この記事では、株式をはじめとする金融商品について、初心者の方が資産運用をする際に私が思う"賢い買い方""賢い売り方"をお伝えしていきます。 ...

しかし、

「初めてなので誰かに相談に乗って欲しい」

などの気持ちがある場合は、金融機関は安易に選ばず、しっかりとした基準を持ちましょう。

人間、一度決めた場所(金融機関)がダメだと思っても、なかなか別の場所に移すという選択ができません。

なぜなら、めんどくさいと思ってしまうから。

その為、最初が重要になってきます。

ずるずると悪い所で取引をして、意味のない義理と人情・プレゼントだけの関係を続け、時間もお金も無駄になってしまうのだけは、避けましょうね。

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