先日大きなニュースが舞い込んできました。
NTTがNECに約5%の出資して提携決定。
その先には、5Gなど最先端の通信網を共同開発。
というニュースです。
このニュースで、以前[震撼コロナショック!マクロで決まる?投資戦略]でも紹介したノキアやエリクソンをはじめとする基地局関係など、所謂”通信インフラ“なども再度注目されています。
(ノキアやエリクソンの文字がニュースで出ると、うれしいです。笑)
この記事では、私が考える
・どうして5Gが注目されているか
・日本の5G大本命銘柄
を紹介していきたいと思います。
どうして5Gが注目されているか
[2020年後半へ!簡単な日米株式展望]で書いた通り、
“Withコロナ“”Afterコロナ“がキーワードになっています。
これは株式だけでなく、実生活の部分でもそうだと思います。
現に今朝のニュースでは、派遣社員も在宅ワークが拡大して大手の派遣会社の事務系の在宅勤務率は最大5割になったようです。
こうなると、
・社内のウェブではなく、在宅でPCを使いネットを使う
・クラウドを使う
・セキュリティーも使う etc.
と様々なネット環境の整備が必要になってきます。
コロナで懸念されていた雇用の部分も、在宅ワークにより働ける間口が広がってくると、法整備もしっかりついてくると思います。
(基本的に、法律等は後から整備されてくるという傾向がありますからね。)
そうなってくると、根本にあるのが5Gやその周辺のインフラ整備なのです。
現状では”Withコロナ”ですが、在宅ワークというものが浸透してきて”Afterコロナ”にもつながってくるわけです。
投資の格言で”国策に売りなし“という言葉があります。
現実的な話では、買った株をずっと持っておけば良い訳ではないです。
しかし現時点で国策についていくという投資戦略は、非常に有効だと思っています。
5Gの特徴
ここで5Gについて、簡単に押さえておいてほしい特徴をお伝えしておきます。
5Gは
「超高速」「超低遅延」「多数の同時接続」
が可能な電波です。
しかし、私たちが使っている4Gの電波など他に比べて、直進性が強く遠くに届きにくいのです。
そうなると基地局がたくさん必要になってきてしまうので、設備投資の必要が出てきます。
米国のコロナ感染者再拡大
少しコロナの話になりますが
米国では、コロナの感染者が再拡大してきました。
経済活動を早く再開した時点で、ここは容易に予測できます。
しかしもう一度経済ロックダウンをするという選択は取れるでしょうか?
経済的にかなりのダメージを受けた中で、その選択はかなり難しいでしょう。
仮にロックダウンしたとしても、在宅ワークや5Gの必要性がより顕著になると考えられます。
日本の5G大本命銘柄
さて、
「じゃあ、5Gといったら日本ではどこの会社なの?」
という話になってきます。
大きい会社、小さい会社、私が気に入っている会社・注目している会社(笑)等いろいろありますが、大本命で押さえておきたい会社を1つ紹介します。
6754 アンリツ
もうすでに投資をしていたり、電気関係の会社でお仕事をされている方にとっては、とても馴染みのある会社です。
「そんなん知ってるよ」
という声も聞こえてきてしまいそうですが、
アンリツって今、2001年ぶりの高値を取ってきているんですね。
今回の5Gは産業革命と見ている為、2000年の時のような大相場が来てもおかしくないと思っています。
事業内容や業績
アンリツの事業を20年3月期の決算をもとに、簡単に説明します。
事業は、T&M事業、PQA事業、その他事業という構成になっています。
[T&M事業](ネットワーク社会の進化・発展)
・5G、LTEのモバイル市場
・ネットワーク・インフラ市場
・電子部品や無線設備などのエレクトロニクス市場 [PQA事業](食の安全・安心)
・X線検査機
・金属検出機
・重量選別機 [その他事業] ・IPネットワーク機器
・光デバイス
となっています。
全体の業績
受注高は前年同期比7%増の1,077億円
売上高は前年同期比7%増の1,070億円
営業利益は前年同期比55%増の174億円
かなり好調です。
その中でT&M事業は主力になっており、売上げ1,070億円の中で、70%を占めています。
(モバイル市場は56%、ネットワーク・インフラ市場は25%、エレクトロニクス市場は19%)
T&M事業の地域別売上比率
日本22%、アジア・パシフィック44%、米州22%、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)12%
T&M事業の内訳は
売上高は前年同期比10%増の752億円、営業利益は前年同期比61%増の151億円です。
会社を引っ張っていますね!
製品
そして主力の製品は、通信系の電子計測器です。
5Gの基地局で使われる計測器や、無線環境で干渉してくる電波が無いかなどをチェックする電子計測器などです。
これからたくさん基地局が必要となってくる中で、需要がかなり高まると考えられます。
現在の株価
2020/6/26
終値 2,595円
2000年の大相場の時には、3620円を付けていますからね。
5G筆頭銘柄のアンリツを、”5Gの指標”としても良いかもしれません。
まとめ
今回は5Gの注目される理由と、大本命の銘柄を1つ挙げました。
この内容に、米中での5Gの覇権争いについて加味して考える事が、今の相場での大きな流れを捉える事として重要と考えています。
世界で緩和の流れは、しばらく変わらないでしょうからね。
また需給面では過熱感が意識され、日経平均2万円でのプットオプション(売る権利。簡単に言うと保険みたいなイメージ)の売買が活況になってきたようです。
投資家は、コロナ第2派を警戒しているみたいですね。
ただ個人的には、日経平均などの”全体”と”個別銘柄”は別物と考えてよいと思います。
なんてったって、“産業革命”ですから!
ぜひ、1つの参考にしていただけたらと思います。
※投資は自己責任でお願いいたします。