少し前にYoutubeなどでも、“個人向け国債”の広告等も流れていました。
お若い方は、ご両親などが以前国債を持っていたなど聞いたこともあるのではないでしょうか?
定期預金のようなイメージで使うことができる債券もあるので、資産運用の入口としてはピッタリかもしれません。
また、投資信託など別商品にも密接に関わってきます。
この記事では、”債券ってどんなものなの?”という基礎知識を簡単に解説していこうと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
債券とは
簡単に説明すると、投資家の方にお金を借り入れる際に発行する有価証券です。
発行元は、国や地方自治体、企業などが主です。
簡単に図にするとこんな感じ。
満期の時に、発行元が破綻しなければお金が返ってくるという仕組みです。
利子は、決められた金利できます。
その為、安全な債券を買えば定期預金のような使い方ができるのです。
また、発行された債券によってルールは異なりますが、途中で売却して換金もできます。
しかし途中で換金する際は、時価での換金になることが多いです。
時価は、発行元の格付けや満期までの残存期間、市場の金利動向など様々な要素で決定してきます。
その為、途中換金する可能性がある資金は、債券を購入する間にルールをしっかり確認してから買い付けるように心がけましょう。
債券の覚えておくべき用語
債券は、特殊な言い回しをする用語があります。
覚えておきましょう。
償還日:これが所謂“満期”の日になります。
額面価格:債券の購入する単位となる金額です。
となどと書いてあります。
この場合、10万円分債券を買おうと思った場合、必要な金額は10万円です。例:額面金額100円につき101円
この場合は、10万円分債券を買おうと思った場合、必要金額は101,000円です。こんな感じの計算になります。
償還金額:債券が償還になった時に返ってくるお金です。
こちらも額面金額100円につき100円などと表記されます。
表面利率:1年間に支払われる利子です。額面金額に対して支払われます。
この4つは覚えておくようにしましょう!
格付け
債券には発行元が、どれくらい健全なのか?
ようは、破綻する可能性が少ないのか多いのか?
という事の指標となる”格付け”というものが記されております。
国内の会社だと
株式会社格付投資情報センター(R&I)
株式会社日本格付研究所(JCR)
海外の会社だと
S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)米国
Moody’s Corporation(ムーディーズ)米国
などが挙げられます。
この会社たちが債券の格付けを行っています。
格付けが低いと、信用度が低いので金利が比較的大きい事が多いです。
しかし、発行元が破綻してしまう可能性も比較的大きくなるという事です。
格付けの使い方
この格付けの使い方は、“比較で使う”ことがベストです。
例 2020/6/9時点
日本国債 S&P A+ ムーディーズ A1
ブラジル国債 S&P BB- ムーディ―ズ Ba2
この場合どちらの格付けが高いかというと、日本国債になるわけです。
このように比較して使いましょう。
ハイ・イールド債とソブリン債
この項目は、投資信託とも密接に関わってくる部分の為、ぜひ覚えておいていただきたいです。
ハイ・イールド債
格付けで
S&PやR&Iでの「BB以下」
ムーディーズでの「Ba以下」
は、“投資不適格格付け”と呼ばれます。
そういった債券は、債務不履行の可能性が比較的高い分、金利も高めになっています。
そのような債券は「ハイ・イールド債」と呼ばれます。
ソブリン債
ソブリン債という債券は、国の政府機関や国際機関などによって発行された債券の事です。
国債や政府機関債などがこれに当たります。
国債や政府機関なんていうと、響きから安全そうという気がしますよね。笑
ソブリン債自体は、いろいろな国の債券の総称の為、良いも悪いもあります。
しかし日本で一般的に使われているソブリン債という言葉は、格付けの低い債券は除外されている事が多いです。
※とは言っても、絶対にご自身での確認は必要です。
投資信託に関わってくる部分
「○○ソブリン債・ファンド」「○○ハイイールド債・ファンド」なんていう投資信託は、山ほどあります。
どちらも、どこかの国や企業の債券の投資信託という事は間違いないでしょう。
ただし、ソブリン債とハイ・イールド債は圧倒的に違います。
「よく分からないけど、同じようなもんでしょ?」
という方は、たくさんいます。
2つの違いに関しては、しっかりと理解しておきましょう。
[投資信託で大切な7つの基礎知識][初めての投資信託を選ぶ時の5つのポイント]まとめ
今回は債券の基礎知識について書きました。
定期預金の代替のイメージで使える商品もあれば、投機的な商品もあります。
また、投資信託にも密接に関わっている部分もありますので、ぜひ覚えておいていただけたらと思います。